知りたい雇用保険

会社設立前に知っておきたい雇用保険のこと

現代の日本ではさまざまな保険制度を用いることによって国民の権利を保障するという仕組みが成立しています。保険とひとくちにいってもその制度はさまざまであり、それぞれの人の状況によっては加入義務が生じないものがあったり、どのような場合でも加入しなくてはならないものがあります。そのため会社設立前にはなるべく多くのケースについて知っておく必要があるのですが、こと会社設立に関して関係が深い保険となっているのが雇用保険です。

そもそも雇用保険とはなにかというと、これは別名、失業保険ともよばれる制度です。社員が会社を退職した際、新しい職場が見つかるまでの間生活費を保障するという目的のため、給与の一部を国が負担するというのがその内容になっています。国に対して収める保険料は会社と従業員の双方が負担し、会社は1.15%、社員は0.8%、合計して年間給与の1.95%というように定められています。

例えば年収300万円の従業員がいた場合、その従業員に対しては会社が3万4500円、2万4千円の合計5万8500円の保険料を国に対して収める必要があるのです。
会社設立をするという場合にはさまざまなケースが考えられますが、個人事業でも無い限り、従業員は雇用する必要が出てくるものですから、この負担は必ず知っておかなくてはなりません。

また会社設立において必ず知っておかなくてはならないのが、この雇用保険に加入するかどうかの基準についてです。
最も根本的な話をすると、会社設立をして従業員を雇用するということがそのまま雇用保険に加入するということにつながるわけではありません。
雇用保険加入の条件には主に二つがあり、ひとつは「1週間の労働時間が20時間以上の予定である」ということ、そしてもうひとつが「31日以上雇用される予定がある」ということです。

これらの両方の条件が満たされた時、その従業員は加入対象となります。
つまり一般的な正社員、毎週5日間9時から18時まで働き、継続して雇用する予定があるというのであれば、それは絶対に加入しなくてはならないのです。
またアルバイトなどの場合も同様で、その人が週20時間以上働き、31日以上の雇用を予定しているのであれば保険加入の義務が生じます。

この届け出は雇用月の翌月10日までに行う必要があり、これが出来ていないという場合には6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられるようになっています。
会社設立直後はなにかと忙しくなりがちですが、これは国が定める強制保険となっているのですから、優先的に処理をするようにしてください。